初めてのクリスマス(前編)

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秋も深まり文化祭も無事に終わると世間は一気にクリスマスムード一色となっていた。 早いもので先輩と付き合うようになって半年を迎えようとしている。 相変わらず、先輩は私を大切にしてくれるし、と言うよりも先輩の過保護っぷりは最早、全校に知れ渡り、私と先輩の仲をとやかくいう人はいなくなっていた。 今日は先輩のお家のリビングでのんびりと過ごしていた。 と言っても今、ここにいるのは愛しい彼ではなく、その愛しい彼の残念な理由の1つでもある兄、優人(ゆうひと)お兄さんと私はリビングでくつろいでいた。 何故、この微妙な二人が一緒にいるのかと言うと…先輩が急に用が出来たから。 先輩のお家のある最寄り駅で待ち合わせをしていたんだけど、先に家に行って待っていて欲しいと連絡があったから。 駅に迎えのリムジンを寄こすと言う先輩の好意を丁重に、丁重にお断りして相変わらず存在感大きいお屋敷へとやってきたのだ。
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