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「紗夜来てくれてほんとありがとう」
突然緑の発言にびっくりしたのか首を傾げ、緑の顔をみた。
「突然何よ」
「だって急だったし、ましてやこんなのに紗夜を誘ったりしてさなんか申し訳ないなって」
「こんなのって、行ったことなかったから正直嬉しいよ」
「え?行ったことないんだ?でも紗夜はそんなのいかなくてもモテるからね」
「そんなことないよ。全然モテないよ」
二人は池袋から新宿まで山手線に乗り、新宿でもう一人の親友田辺明美に会いに。
二人は同じ職場の同期で、これから会う田辺明美も同じく同じ職場の同期だ。
しかも同じ時期に入った同期はあと一人いる女性を含めて4人しかいない。
le Cielというブランドの会社で働いていた。
le Cielはフランス語で空という意味で、空や風をイメージしたようなデザインが多くアクセサリーからバッグ等都内ではそれなりに人気のブランドだ。
そして日田紗夜もその担当の1人で、入社して一年もしないうちにそのグッズのデザインから企画まで任されるまでになった。
「ホント紗夜の描くデザインはシンプルだけど、可愛いのばっかだよね」
緑がle Cielのバッグを見せながら言った。
「ありがとう。でもまだまだ全国的に広めたいからもっと頑張らなちゃ」
「さすが!私たちの期待の星だからね」
そういい方をポンと叩いた。
「期待の星って。ありがとう」
二人は新宿駅を出て、もう1人の親友田辺明美のいる歌舞伎方面へと向かった。
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