1人が本棚に入れています
本棚に追加
/2ページ
「やっぱり七夕には浴衣だな。似合う」
「別に、アンタのために着てきたわけじゃないんだからね！ あと下の名前で呼ばないで」
「いいじゃん。幼なじみなんだし。って、今のは別に名前呼んだわけじゃないんだけど」
「ホント嫌、この名前。いくら七月七日生まれだからって七夕って……」
「いいと思うけどな。だって、今日だけは堂々と二人で出かけられる」
「勘違いしないでよね！？ アンタのことなんて別に何とも思ってないんだからっ」
「ウソつく時、目が左右に動くクセ、昔から変わらないな。浴衣も新しいの買ったんだろ？ おばさんに聞いた。俺のためってうぬぼれていい？」
「っ……！ だったら何？ これでも人並みの女心はあるんだから……。って、何言わせる気！？」
最初のコメントを投稿しよう！