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【殺しと信条】
男の側頭部に上段回し蹴りを食らわせ昏倒させる。背後から襲いかかってきた二人目に肘打ちを食らわせ、そのその反動で鳩尾を蹴り上げた。
「ぁ……ぐ……クロヴィスの犬め……!」
苦しむ彼らに向かいため息を吐く。なんかこう、弱いものいじめしてるみたいで気分が悪い。でもやらなければこっちが殺されてしまうから――正当防衛、ということにしてくれないだろうか。
「――パーシヴァル、まだ息がある。とどめを刺せ」
背後からかかったその言葉に歯噛みする。赤い髪に同色の瞳を持つ男は冷静に俺の瞳を見据えた。俺にやれと? もう充分じゃないか。奴らはもう動けないんだし――。
何かが動く音と背後から光弾が自分の胸を貫くのは同時だった。追い打ちとばかりに続けて三発撃ち込まれ、体が急激に動かなくなる。
背後で何かが動く気配がし、動かない体を引きずるようにゆっくりと振り向くと首と胴体が別れた男の姿。そして広がる赤。ああ、いつかこれにも慣れるんだろうなと思考しながら意識を手放した。
★
パーシヴァルの仕事ぶりはどうしようか迷うよね
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