act.4.5 Shall we date? ―凜の幸せな休日―

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だが、そうはいっても凜である。碧羽の貞操が危ぶまれた。  漸は目のまえの悪魔の顔を睨めつけながら、心に誓ったのだ。 ……見張ってやる! と。  そんなこんなで、ただ今のスト……ディティクティブ行為に至るのである。  「しっかし……まじでパンかなんか、持ってくりゃよかったぜ」  碧羽の弁当に舌鼓をうつ凜を恨めしそうに睥睨し、その序でに腹も鳴らす漸。哀れにもほどがある。 ……貧乏くじを引かされることに、そろそろ快感を覚える――  「はず、ねえだろッ!」 色づく木の葉が彼の背中をかすめるようにして、木枯らしとともに散ってゆく……  「ねえ、碧羽。ほんと……涙ぐましいよね。ふふ…哀愁漂わせながら、睨んでるよ」  「かわいそうだよ……やっぱり呼んじゃダメ?」  「今日の碧羽の時間は、すべて僕のものだよ? 他の男のことなんか気にしないでよ。それにさ、勝手についてきたのは漸だよ? 僕は家で留守番してろって言ったのに」  「けど……」  こっそりと、バレないようにストーキングしてきた漸は、しっかりと凜たちにバレていたのであった。 ……あ、ストーキングってほんとうのこと言っちゃった。
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