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――― 先生・・・どこにいるんですか? ――― 怜美(れみ)は、ふと、自分がまだ警察署内にいることに気がついた。 トイレにいって、お化粧を直そうと鏡を見ながら、また ため息をついてしまっている。 怜美は、あの日、あの時の出会いが忘れられなくて、 週に2日はお手伝いに行っている。施術をしてもらって、お茶を ご馳走になって、電話の受付を任されるのがいつもだ。 いつもの曜日に院に行ってみたら、突然警察だという 小汚い、背を丸めた人に、一瞬黒い手帳を見せられた。 そして、 「先生が行方不明なので、事情をご存じないかと・・・。  署までご同行お願い出来ませんか?」と。
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