2人が本棚に入れています
本棚に追加
/25ページ
――― 先生・・・どこにいるんですか? ―――
怜美(れみ)は、ふと、自分がまだ警察署内にいることに気がついた。
トイレにいって、お化粧を直そうと鏡を見ながら、また
ため息をついてしまっている。
怜美は、あの日、あの時の出会いが忘れられなくて、
週に2日はお手伝いに行っている。施術をしてもらって、お茶を
ご馳走になって、電話の受付を任されるのがいつもだ。
いつもの曜日に院に行ってみたら、突然警察だという
小汚い、背を丸めた人に、一瞬黒い手帳を見せられた。
そして、
「先生が行方不明なので、事情をご存じないかと・・・。
署までご同行お願い出来ませんか?」と。
最初のコメントを投稿しよう!