◆帰宅

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確かに天候も悪かった。飛行機も欠航。 電話もLINEでも連絡がつかなかった。 24才の行方不明と思われていた女性とも もちろん一緒だった。 「パワースポット良かったよ」 屈託無く笑うその笑顔を殴ってやりたいと怜美は思った。 愛情は時に憎しみに変わる。 怜美にもお土産あるからと、少しは心配してくれていた そぶりをみせてくれたところは嬉しかった。 だけど、お土産の内容が良くなかった。 「水?」 「そう、水。縄文水!有名なんだよ!」 「木?」 「そう、木。屋久杉っていったら木でしょう」 年頃の乙女にはどれもピントがずれているようにしか感じない。 自分のお土産としては焼酎を買ってきていた。 先生が酒を飲む姿を見たことはなかったけれど、お酒が好きだという事は この店のお客ならば誰しもが知っている事だ。
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