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―――― バンッ! ――――
怜美(れみ)が顔を真っ赤にして、机を叩いた。
声にならない。喉の奥でうめいている。不安や怒りが入り交じった一撃を机に込めていた。
――――『私だって、先生の事、心配しているのに』―――――
声にならない心の叫び。
誰も先生を疑うばかりで心配してくれてない。
世界中の全ての人が先生を疑っているようで、
怜美一人が先生の味方のよう。
誇らしくもあり、寂しくもあり。
怜美は涙で滲んだ風景の中、初めて先生と出会ったときの事を思い出していた・・・。
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