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真昼の空へ、人間をデータ化して送信する。
それは電磁波として太陽に干渉し、記憶される。それは、いつの日かフレアとなって、太陽風として地球へと帰ってくる筈だ。そして、帰って来た太陽風の波形をこのパラボラアンテナが受信して、人間を再構築する。
今の僕の――ひいて言えば、人類の――科学力ではその実験の成功率は五分といったところだったけれども、成功でも失敗でも、科学の大きな前進が確信された。フロンティアへの展望が、そこにはあった。
しかし、実験は反対された。倫理や宗教の邪魔建てがあったのだ。
何故理解されないのだ。何故価値が分からないのか。
僕は愚鈍な人々を憎んだ。
激しい怒りを抱えながら、最後の手段を取るしかなかった。
自分自身をスキャナーで読み取り、データ化。そして、僕は太陽へと旅立った。
~~
彼の怒りは太陽に記憶され、激しいフレアとなった。
そして発生した苛烈な太陽風は、人類を滅亡させるには十分であった。
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