1.センパイ

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『神崎さ、明日ヒマだろ?』 「『ヒマだろ』て!決めつけてるし~」 『どうせ入学する前の春休みってそんなすぐに忙しいワケなくない?な?』 「確かに」 卒業してすぐは友達との約束も何回かあったけど、正直入学式までヒマなんだよな~。 『だろ?』 「ですね」 『だから、約束決行すんぞ』 「え!?ホントですか!?」 『なにもしかして社交辞令か?うっわー、神崎、そんなコだったんだ』 「ち、違います!違いますよぉ!!私のほうこそ、私を励ますためにああやって言ってくれたのかと思ってました」 『よし、じゃあ成立。明日メシ行くぞ、もちろんオレのおごりな』 「ホントーにいんですか?」 『オトコに二言はない!てか、神崎がイヤなら別にいんだけど?』 「ヤなワケないですよ!ありがとうございますっ!!」 『オレかっこいいだろ』 「はいっ!」 『惚れんなよ』 ひょええええ!! これ以上、どう惚れろと? 『バカ黙んじゃねえよ、恥ずかしいだろ』 オロオロオロオロ返事に困ってたら、圭太センパイのテレたような声がする。 「す、すみませんっ!!」 『わかればよろしっ』 「は~い」 『じゃあお子ちゃまは寝なさい』 「お子ちゃまじゃありません!」 『プハッ』 「フフフフフ」 『じゃな~』 それっきり圭太センパイの声は聞こえなくなった。 うわああああん! 圭太センパイとず~~~~っとおハナシしたかったよぉ!! てか!! 明日、どんなカッコーしていこう!? どうしよう!!
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