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「ごめん。待たせて」
「ううん、全然待ってないよ」
有希達と話していたら、時間が経つのを忘れていたみたいだ。
鞄を手に取り、有希達を振り返る。
「じゃあ、あたし帰るね」
そのまま陵と教室をあとにした。
陵はなんだか元気がなくて、さっき窓の外から笑顔で大きく手を振ってくれた時とは、まるで別人のようだった。
「何かあったの? 元気なくなってない?」
「いや、そんなことないよ」
即答でそう言ったけれど、明らかにさっきとは別人だよ。
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