親友の恋

9/40
前へ
/40ページ
次へ
「陽菜、そこで待ってて! あとで行くから!」 人がたくさんいるのに、そんなことにはかまわずに大きな声で話すから、凄く恥ずかしくなってしまう。 あたしは大きく頷いたあと、窓から離れた。 ちょうどその時、廊下からパタパタと足音が近づいてくるのが聴こえてきた。 ガラッ…… 教室に入ってきたのは、手を繋いでいる有希と柏木。 「あ! うまくいったの!?」 あたしはその手を指差しながら、叫び声を上げる。 二人は真っ赤にさせた顔を見合わせたあと、柏木が「ん」と頷いた。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

245人が本棚に入れています
本棚に追加