46人が本棚に入れています
本棚に追加
「それでは武器の配布をいたします」
そう言って黒スーツの男は大きな袋を4つ零夜の前に持ってきた
「お好きな物を選んでください」
零夜は迷わず右から二番目の袋を取った
「これにする」
「かしこまりました
それではもうしばらくお待ちください」
そう言って黒スーツの男は零夜の側から離れていった
いつの間にか猿磨いなくなっていた
周りに誰もいないのを確認してから零夜は袋を開いた
「これが...」
零夜は袋の中を見て、その中にある紙を見て、ニヤリと笑った
「ふ、ふふふ、ふははははははははは!
勝てる、勝てるぞ
俺は勝つ、必ず、勝つ!そして拓哉を殺す」
誰もいない校庭側の門の前、零夜の高らかな笑い声と叫びだけが響き渡っていた
「ふーん、これ弾無くなったらどうすんの?」
佳代は銃を手に取り使い方を調べていた
「校内のどこかに弾丸が隠されています。それを見付けてください」
黒スーツの男は単調に言った
佳代は銃の腕には少し自信があった
射撃大会で全国三位を取ったことがある
佳代の持っている銃はオートマチック式の銃で八発連続射撃が出来るタイプの物だった
「まだ始まんないの?」
佳代は持っていた銃をくるくる回してすでに出して装備していた腰のホルスターにしまった
「武器の確認もできたし、早く始めましょうよ」
それをきいて黒スーツの男は無線で何かをやり取りした
やり取りが終わって佳代の方に向き直った
「派城佳代様、こちらにサインをお願いします」
「なにこれ?」
黒スーツの男が出したのは一枚の紙、『死亡時における契約』と書かれた一枚の紙
「この戦闘中で死んでも我々クロノスの責任では無いということに同意していただきます。こちらにサインをしていただかなければ賞金百億円もお渡しすることは出来ません」
「なるほどね、分かったわ」
契約事項を見るとそのような内容が書かれていた
佳代は契約書にサインをした
「ありがとうございます
それでは残り、十秒です」
校庭側の門の前で零夜は自分でカウントをしていた
「7...6...5...」
東門に三分前についた拓哉も同じ様にカウントをしていた
「4...3...」
拓哉とは真逆、西門にいた碧もまた、カウントをしていた
「2...1...」
そして、時は来た
屋上から花火が上がり、それを合図に
「それではただいまをもって、クロノスファイナルゲーム戦闘中、開戦です」
四人は同時に戦場へと踏み入れた
最初のコメントを投稿しよう!