対立~拓哉と零夜~

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拓哉が校舎内に入った頃、零夜も校舎内に入っていた 零夜は迷わず理科室に向かった(碧はすでに屋上に向かっていたので出会う事はなかった) 「一応設備は整ってるみてぇだな」 零夜は準備室から塩酸とマグネシウムリボンを取り出した 「こんなことやんの中学以来だぜ」 そんなことをぼやきながら袋の中にあった黒く平らな台形の容器に塩酸を入れている 「こんなもんだろ、後はこれを入れて、完成。水素地雷」 マグネシウムリボンを塩酸で満たされた容器の中に入れ、ふたをした 台形の容器は塩酸とマグネシウムの化学反応で発生する水素を利用した地雷形の水素爆弾だった 「まぁ、地雷と言っても音が凄いだけだかな」 一人言を言ってもう一度、袋の中から今度は卵の形の物体を取り出した 「こっちが本命、今度は」 そう言って再び準備室に入り、オキシドールを持ち出した 零夜はオキシドールを卵形の容器に入れて自分の指先を噛み、少し血を出してオキシドールに加えた 「後はふたをして、完成。酸素爆弾」 今度は血をオキシドールの溶媒として、反応を早め、酸素を密集させた爆弾を作った 「後はこいつだ」 再び準備室に向かい、薬品を取り出した その薬品を今度は銃弾の形をした容器に満単に入れた 「後はこれを拓哉に当てれば、殺せる」 今まで見つけた弾丸の火薬を抜き、変わりに薬品を入れた物を200発作った それを銃に仕込み、地雷を仕掛けるため校庭に向かった その時零夜の顔は勝ったような表情を見せていた
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