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「いや、チャーコ。この作品のド迫力がお前に幻を見せたんだと俺も思う……」
「違うもん! わあああ、違うもーーん!」
あまりのショックにアタチは駆け出した。
じゃあアレは本当に幻?
コブタと人間、叶わないだけじゃなくて、もう二度と会うこともできないの……?
(好きって伝えることもできなくて……、メアドもスリーサイズも、本当のお名前さえ知らずにアタチの恋は……!)
――ぢ・えんど。
「ちょ、待てよチャーコ! すいません清水画伯、また改めて……。ヌコリン、あいつを捕まえろ! あれじゃ車に轢かれちまう!」
「はいニャ! 待てチャーコーー……」
挨拶もそこそこに、カイとヌコリンもその場から立ち去った。後にわたあめ姫だけを残して。
「……チャーコちゃんを……いぢめましたね?」
「は? なんでだ、ワシは何も……」
「……お仕置きしますほわ……」
ふわわしゃららら~ん♪
「……ん? え?……なっ……! ――なんじゃこりゃあ! こんなの売れないいぃぃぃ……」
そうして皆星町の一角で、清水画伯の断末魔の叫びが響き渡ったのだった……。
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