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神社の大きな笹に、色とりどりの飾りや短冊が沢山飾られて、風に揺れているのが見えて。
自分たちも、お互いに秘密の願い事をして、また明日なって別れた。
でも、次の日君は学校へ来なかった。
急に引っ越す事になったと担任に聞いて、君から何も聞かされてなかった事にショックを受けた。
と同時に、昨日の君のいつもとは違う様子を思い出す。
ふと、君が飾った短冊に何が書かれてるのか気になって。
担任が呼び止めるのも聞かずに、慌てて教室を飛び出して神社まで走った。
笹はまだ、昨晩と同じ所に飾られていて。
必死に君の書いた短冊を探して、やっと見つけ出して手に取った。
そこには、
―いつかまた、彼と2人並んで花火を見られますように―
と、そう書いてあった。
花火を見上げてた君の、切なげな笑顔を思い出して、胸を締め付けられるようで、涙が止まらなくて。
短冊を握りしめたまま、暫くその場を動けなかった。
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