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いつもの携帯のアラームが鳴って目が覚める。
あれ?
私何して……。
アラームをそのままに起き上がって周りを見渡す。
それから急激に寒くなってくしゃみをした。
「へっくしょーい!!」
色気も何もないくしゃみ。
でも大丈夫だ。
だってここには私しかいない……。
「盛大にくしゃみしてんじゃねーよ」
後ろからそう声をかけられて驚いて振り返る。
そこには呆れた顔をした先輩が立っていた。
あれ?
なんで先輩がここに……。
ハッとして昨日の事を思い出す。
そうだった。
先輩の家に泊まったんだった。
そしてここは先輩の部屋で、ベッドで寝れないとか考えてたら寝落ちしてた……。
「なんてこった!!」
突然そう言って立ち上がると先輩は不審そうな目を向けてきた。
「なんでお前そんな所に座ってたわけ?しかもいきなり奇声発するし」
「先輩のベッドがあまりにも尊くて上で眠れなかったんですが、あまりにも残念な事をしたと気付いて後悔しています!!」
本気でそう言うと先輩はドン引きの表情を向けてからスタスタと何処かへ行った。
私は慌てて自分のスーツを着るとリビングへ向かった。
せっかく泊めてもらったんだからせめてご飯くらい作らないと!!
ここで女子力見せなくていつ見せるの!?
そう思って急いでやって来たと言うのに、もう既にテーブルには2人分の朝食が用意されていた。
私がいつも朝に食べてるような食パンと紅茶だけじゃない。
ご飯、味噌汁、焼き魚、ほうれん草の和え物といった純和風の朝食(しかも豪華)。
先輩凄っ!!
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