ACT/1 出会いから始まる一歩

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「ああ、どうして来たのか分かるかい?」 クリエルさんの目は、知りたいという好奇心で溢れていた でも、正直帰るのに夢中だったからよく覚えていない ドアを開けて、気がついたらここ…って感じだったから――― 「そ、その…」 僕がなんとか話そうとしたその時、首元のネックレスがキラッと光る [輝君 それは?] 僕が取り出したネックレスを、クリエルさんが興味深く見つめる [それは…、兄の形見です] 肌身離さず着けている 鍵のネックレス あの日、僕の兄さんからもらった物 [形見…、兄がいたのかい?] [はい…] 僕の表情を見て察したのか、クリエルさんはこれ以上聞かなかった まあ、僕の時もそうだったし… この事は、聞かれたくない事だからね 僕が鍵を見つめてると、鍵についていた 宝石が 照明を受けて光る ―――!!! [そうだ…、思い出しました] 「本当かい?輝君?」 あの時は急いでいたから気付かなかったけど、今の光を見て思い出した 「はい…、あの時 僕の鍵が光っていたんです」 家のドアを開けた時、この鍵が輝いていたという事に――― 多分、これが僕がここに来たきっかけだったんだ
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