1 幼なじみ?

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こんなことになるなんて思わなかった。 きっと耳をそばだてている貴明の気配にビクつきながら、あたしはその伝言の主が早く帰ってくれることをひたすらに願う。 だけど、 「話があるんだって。ユキが屋上で待ってるよ」 あたしより先に、貴明が屋上に向かって走り出す。 あたしは慌てて後を追った。 悪い予感ほど、当たる。 屋上には、ユキだけではなくて、何故か男ばかりが4人もいたのだけれど、 貴明はあっという間に、みんなぶっ飛ばしてしまった。 そして、 「チィに手ぇ出すやつは許さねぇ」 と自慢気に笑うのだ。 「手なんか出されてないよ」 あたしに出来るのは、ヘタな弁解だけ。 こんなにボロボロにされた後では、なんの弁明にもならなかったわけだけれど。
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