2 恋人?

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ユキは、ううん、先輩はなんだってこんなにやさしいのだろう。 改めて先輩の顔を見下ろすと、栗色に染めたサラサラの髪。 今は傷ついて痛々しいけれど、色素の薄いさっぱりした目鼻立ち。 それはバンドを組んだ時のメイク顔をよく映えさせる。 ステージの上のユキは、確かにめちゃくちゃ格好良かった。 あの夜は楽しくて楽しくて、あたしははしゃいで踊りまくり、貴明がいない自由な夜を満喫した。
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