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自分の本丸の城に、土足で踏み込んでくるような貴明に好き勝手させるほど、ユキも温厚じゃないのだろう。
ユキの剣幕に乗っかるように、他のメンバーも楽器を手放して、戦闘準備に入る。
さすがに分が悪いと悟ったのか、貴明は立ち上がり、忘れ物のようにあたしの顔に一瞥くれると、ふいとまた窓に戻った。
入ってきたのと同じように、唐突に姿を消す。
貴明はここへ何しに来たのか。
結局、何がしたかったのか。
わからないままだ。
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