4 仲間

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貴明の隣に腰掛けて、ライオンのたてがみのような金髪に触れると、貴明はビクリと震えた。 「……触んじゃねぇ」 小さな声。 でも、いつもの吠えるようなガラガラ声ではなくて、泣いているみたいに震えている。 「……みっともねぇ」 「なにが?」 あたしは尋ねる。 「泣いてること?」 「泣いてねぇ!」
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