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プロローグ
山深いスキー場のコースから2キロはずれた森の中。
元が何ものかわからないほど、みっしりと雪をかぶった白一色の風景の中で、高級ブランドのボードウェアを着た男が、景色から浮き上がって倒れ伏していた。
男は弱弱しく顔をあげて、周りに同化して立つシンを見た。
何かを伝えようと必死に唇をわななかせる。
だがその最後の言葉は誰にも届かず、降りしきる雪の中、カラフルなウェアが静かに白に染まっていった。
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