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「…っ!」
そいつはハッとした様子で俺の顔を凝視した。
……?
なんだよ?
「俺の顔に何かついてますか?」
ものすごくベタだけど、俺はそう尋ねた。
するとそいつはふるふると首を横に振り何も言わなかった。
……なんか、気になる。
気になる…けど、それよりも俺は転校生に自分の学校の理事長室を教えられたのが恥ずかしかった。
「…とりあえず、さっきの角に戻りましょうか。」
俺たちはさっき通った廊下の方に向き直し、再び歩き出した。
…さすがにもう間違えなかった。
コンコン
「失礼します。結城玲央です。」
「どうぞ。」
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