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「先生、一体なんの用ですか??」
「まぁ、ちょっと手伝ってくれよ。」
だから何の用か聞いてんじゃんかよ!
俺は一体何をさせられるのか教えてもらえないまま、職員室の隣の数学準備室に連れて行かれた。
熊谷先生はこう見えて数学の先生で(本人に言ったら怒られる)、実はめっちゃ頭のいいエリートだったりする。
「いやー、今度行われる進路指導の授業で使われる資料なんだが、それを全部冊子にしろって言われちゃってなー。
ホッチキス止め300部。
手伝ってくれ。」
「丁重にお断りします」
俺はそのまま回れ右をするとドアの方に向かった。
「…わかった!ご褒美やるよ!」
…ご褒美?
俺は振り向かず立ち止まった。
「じゃあー…気持ちいいコトしてやる。」
「失礼いたしました~」
なんの罰ゲームだよ。
「ま、待てって。
冷蔵庫に海外から取り寄せたアイスクリームが…!」
ピクッ
俺の耳が反応した。
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