転校生がやってきた

27/47
前へ
/132ページ
次へ
「玲央くんの帰りが遅いんで、心配してたんです。 そしたら、そういえば熊谷先生に呼び出されてたなって思い出して。」 また雪ちゃんに心配かけちゃった… と、俺は少し反省した。 「先生、こんな時間まで玲央くんと何してたんですか?」 雪ちゃんの鋭い質問にドキリとする。 「…さぁ?」 先生の挑発的な答えに、雪ちゃんがイラっとしているのが分かる。 「とりあえず、玲央くん連れて帰るんで。」 雪ちゃんはそう言って、数学準備室に入ってきた。 そして、先生の横を通ろうとした時先生は雪ちゃんに向かって、 「邪魔しておいてタダで済むと思うなよ?」 と言い放った。 …なんでこんなに2人とも睨み合ってるの? 俺は今にも喧嘩が始まりそうな雰囲気に、少し不安になりながら2人を見ていた。 いや、雪ちゃんが喧嘩とかイメージじゃないんだけど。
/132ページ

最初のコメントを投稿しよう!

431人が本棚に入れています
本棚に追加