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寮に帰って、部屋のドアを開けた瞬間、
「遅い。」
般若の顔をした翔平が立っていた。
え、いや、ごめんなさい…?
でも待って!みんな遅い遅い言ってるけど、まだ6時だからね?
ちょっと先生の手伝いして、色々あっただけだから、いつもより2時間くらいしか帰りは遅くなってないはず…
ドアの前で待っててくれるくらい、心配だったのだろうか。
「…心配してくれてたの?」
俺がそう聞くと、翔平はそれはもう分かり易すぎるくらいに顔を赤くしてそっぽを向いた。
「別に、ご飯が冷めそうだったから待ってただけだ!」
うわ、ツンデレ。笑
そんな翔平を見ていると、なんだか嬉しくて笑いがこみ上げてきた。
「ふふっ」
思わず漏らした笑い声に翔平は過剰に反応して、笑うなっ!と怒った。
いや、だって…ねぇ?
こんなに心配してくれる友達がいるなんて、俺は幸せ者だなぁって。
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