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小学生くらいの子供は無知や純粋が故によく間違える。それを保護者は正すためにしつけをする。僕も例外なく、よく母親に怒られた。それも、僕から言わせれば些細なことが多い。けれど、親子というのはそういうものなのだろう。
しかし、この頃の母親はどういうわけか、よく僕に小言を言うようになった。
「食器くらい片付けてくれればいいのに」
前までの母親は片付けなさいと言っていた。母親なりにしつけの仕方を改めたとも考えることができたが、どうもそうではない気がした。だって、僕と母親は小言をよく言う祖母のことをあまり良く思っていなかったのだから。そんな母親が自ら進んで嫌われるようなことをするだろうか。
僕は少し母親に対して不愉快な態度を取ったけれど、母親はそんなこと気にしていない様子だった。
そして、僕はそいつに母親のことを相談する
もちろん、答えなど返ってくるわけないが、少しだけ気は楽になる。
そういうちょっとした変化を感じていた頃までは僕もよく覚えている。
しかし、それ以降の記憶はどこか漠然としている。
そいつが暴走? いや、僕自身の何かが爆発したような。
そんなイメージが脳裏にこびりついている。
それからの僕は、友人に些細なことを言われて、小言を言ったり、母親のことをいつしか敬遠して、睨み睨むような関係になっていたり、どちらかといえばネガティブなことが多くなった。
僕がイメージする状態を上手く説明できないし、今思うとなぜあんな行動を取ったのか全く理解できない。ただ、その時の僕は幸福感に満ちていた。
それは一体何を意味するのだろうか?
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