やくると製品

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喉が乾いたと香弥が言うので、自販機にコインを入れた。 「何がいい」 「えーと、んーとぉ……ヤクルト!」 「……」 聞き違いがと思ったが、指差す先はやはりヤクルトだ。 喉乾いた時にヤクルト? よくわからん。 「なんで」 「え、だって2本で100円だよお徳じゃない!」 そうでもないだろ。 考えてもみろ、ヤクルト一本65ミリリットル×2本としたって130ミリリットルだからスポーツドリンク一本500ミリリットルには遠く及ばな……いや、いいや面倒だから。 一本づつ手にしたヤクルトをホクホクと嬉しそうに頬にあてる香弥。 良いお嫁さんになりそうなそうでもなさそうな香弥を連れて、大学近くのアパートに連れ込んだ。 言い方が下品で悪かったな。 しかしボキャ貧の自分にはそうとしか表現できない。
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