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 ちょっとしたことがすごく大きな変化を生むこともある。  あれから覚馬はひとりでキヨエの店に通っていた。もちろんオカマバーの魅力に取りつかれたからではない。キヨエに相談するためだ。  キヨエの店にいってからというもの、それまで感じていた以上に性に対して考えるようになっていた。  解放されたいという気持ちが強くなって、救いを求めるかのようにキヨエに会いにいき、キヨエ自身の話や周りで性に悩んでいた人たちの話を聞いた。  最初は戸惑いながらも自分を受け入れる覚悟ができ、少しずつ自覚していけばいいんだと気持ちが軽くなったし、また恋をしてみたいとも思ええるようになったことがうれしい。  キヨエともすっかり仲良くなり、なんとなく気分も明るくなってきたとき、バイト終わりに陽一が困り顔でやってきた。  どうしたのだと着替え終わった覚馬が尋ねると、付き合ってほしいことがあるという。
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