十一

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 異物を押し出そうとしていた肉壁も、一定のところを越えると今度は中へ引き入れるように導き始める。  それに従うように身体を沈めていた覚馬は、一彰の太腿に臀部が触れた瞬間の突き上げに背を反らせた。  腹に力を入れると傷口が。そう心配したのも束の間で、ずんずんと突かれる度にそんな心配もできないほど一彰の抽挿に酩酊していった。 「ん、ぅ……あぁ……!」 「――ッ、ゥ……」  ソファーの背凭れに掴まりながら、一彰の突き上げに合わせて腰を動かす。  霞む視界に一彰の瞳を捕らえれば、濃厚に舌を絡ませ甘い唾液を味わった。 「ふ……ん、っ、ぅ……」
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