二兎を追う者……。

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だけど、どうだ祐太は素敵なスポーツマンに育ち、祐太は知的な美少年と育った。 私たちは、もう高校生だ。 祐太も翔太も、なにも言わずに優しいままだけど、どちらかを選ばなければ誰かに取られてしまうかも知れない。 私は、最近は夜に窓から空を眺めては溜め息ばかり吐いていた。 「祐太の体に翔太の顔が理想的なんだけどな……」 ある夜、空を眺めてそんなことを呟いたら、突然、部屋の明かりが消えた。 私は、ぞくりとしたが、一人強がってみる。 「電球切れた……。変なこと願ったからかな……」 そう言って電球を取りに行こうと窓辺から離れた瞬間、肩を何かに強く掴まれた。 「ひっ」 私は、情けない声をあげて、掴まれた肩の後ろにゆっくり顔を向けた。
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