6人が本棚に入れています
本棚に追加
/57ページ
羊
助は頷いて、
お菊を抱き寄せ抱擁した___。
今は、未だ焦る事も無い。闇の会は潰してし
まったが、其れに代わる闇の捜査課が誕生した。
お菊と2人きりの組織だが、羊助は面白いと、
思った。闇の組織は俺が掟で有り、お菊の掟
で構成されていると、羊助は
自負してい
る。
「今夜の事をリークしたら、闇の会の
老師の墓参り付き合うてくれんか....
会を潰してもうた詫びもしとらんし、
お菊と組んで新たな会、興した事、報告
せなアカンからな♪」(笑)
「うん♪」(笑)
ベ
ッドの中の寝物語
で、結局、2人は明け方まで
語り合い、空が白み始めた頃、眠り就いた。
次に目覚めたのは、昼の11時前だった。
目覚めはしたが脳は未だ眠っている。お菊も
同じで、お菊は今、シャワー
を浴びている。
午後1
時前に
ホテルを出た。
運転は羊助となり、お菊は
助手席でパソコンを開き、次狼の罪をUSB
のチップに移していた。データを移し、其れを
匿名で出版社に送る。此れでお菊の
忌まわしが終わる。
翌日、
休暇を終えた
お菊は晴れやかに出勤した。
アリバイ工作の為に、生活安全課の署員達の
土産を差し出した。署員達はすっかり信じ、お
菊の手土産に満悦し、中には誰と一緒だった
とか、野暮な干渉を促して来た。
お菊は課長代理席
で、
『羊♪貴方の温もりに浸りたい♪』
と、
メールした。
羊助は、お菊と別れた足で杏樹を
呼び出し、店を閉めてレナと共に群馬の山荘
へと向かえと指示した。群馬の山荘は、今や、
羊助の城となっていた。杏樹の運転
するBMWは
圏央
道の
青梅付近を
走っていた。今の2人にとって、
羊助は悪魔だった。ハンドルを握る杏樹も、
横に座るレナも心が重い。今頃、羊助は山荘
で2人を凌駕する算段を企んでいる
筈である__
最初のコメントを投稿しよう!