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此
れで、
レナは完
全に囚われの身となり、
レナの位置を検索する事も出来ない。
魔莉亞を廃人に追い込んだ理由を尋ね、暫く
すると意識が薄れ、レナは遠くなる喧騒を感じ
つつ、意識を奪われて行った。睡眠薬を飲ま
され、意識が戻っても
視界は闇
の
まま.....
体は身に覚えのある
状態とされていた。腕を真横に
伸ばし、体を十の字状態とされていた。
あの十字架に磔られている。眠らされてい
る間に、群馬の山荘へ運ばれた様である。
レナは恐怖を感じた。魔莉亞に続き、次は
自分かと思ったら、羊助の
存在が気になっ
た。
『羊クン.......居るの........?』
然し、
返事は無い.....
闇に閉ざされたまま、レナ
は音だけを頼りに、羊助の気配を探した。
静まり返った空間が、一層、恐怖を昂らせて
いた。股の異物感もハッキリして来た。自然排
泄をさせられている。永遠に躾られた放置刑が
頭に浮かんだ。然し、今の状態は永遠にされた
物ではない。
佳織で有れば、自然と体が羊助を感じ取る。
然し、レナに其の力は無い。
羊助は山荘に居なかった。麓の中之条に下り、
旧車のBMは、スーパーの駐車場へ入る所だっ
た。駐車場に車を停めると、羊助はカートを押
し、店内を彷徨いた。カートには、箱買いの飲
料水と、牛肉のパック・惣菜が乗せられていた。
羊助のスマフォが鳴る___
杏樹からであった___
メールを送って来た___
『レナが戻らんの....(/≧◇≦\)』
『何故、俺に云う?』
『ご....御免なさい......(汗)』
『俺は、そっちに居ない!』
『何処に居るの?』
メ
ールは
返さなかった。
レジ精算の順番が来て、
羊助は籠と飲料水の箱をレジの上に
置き、レジの店員を見ていた。胸の名札を
見ると、杉浦と記されていた。四十路前後の
主婦層であった。夜の6時台に主婦がパートと
云うのも疑問だったが、其れを聞く野暮はし
ない。次、会う機会が有ればと思い、羊
助は料金を支払いレジを離れた。
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