其ノ弐 新たなる仕掛け!

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   『杉浦....亜希....か♪』 羊助は、レシートに記載された 応対店員の名前を見て、心で呟いた。 食材を袋に詰め、飲料水の箱を片手で肩に 担いだ時、其の店員と眼が合った。店員は笑み を浮かべ、軽く頭を斜めに倒した。羊助も頭を 下げ、出口へと向かった___。  綺麗な女だった。他のレジが若い男のバイト 君だったのもあるが、もしかすると、レジ担当 の主任か、其れなりの役職を持った社員なのか もしれない。店を出て駐車場に向かう為、店の 前の道路を横断する。車の流れが切れるのを 待っていると、『お客様~~♪』と、 あの店員が駆け寄って来た。 羊助は何事かと 店員を 持っ た。    『ハァ...ハァ...此れ、落とされませんで    したか?....フゥ....』 息 を切らし、 羊助の前に立ち止まり、 店員が差し出したのは、旧車のキーだった。 羊助は、あッとなりデニムの尻ポケットを見た。  房のキーホルダーが無い。何かに引っ掻けた      かして落とした様だった。羊助は、           『申し訳ない...」♪』と、           頭を下げて、キーを受け      取った。羊助は顔見知りになる切っ  掛けと思い、話し掛けた。店員は、やはり、 レジ担当の主任で、此のスーパーの 社員であった。羊助が 箱詰めの飲 料水を 片手で 担いだ所を 偶然見て驚き、  客足が途切れたのも幸いして、    其の店員は羊助に見とれていた所、        羊助が袋詰めをしていた場所に                キーが落ちて                    いた。  『良かったです♪ お客様の物で.....』(笑) 『いやぁ~ホンマ助かりました♪』(笑)    『私も、ホッと致しました♪』(笑)  『感謝しとります♪  自分の車、ドアキーとエンジンキーが 別でして、失くすと厄介でして......』(汗)     『其れで二個付いてるんですね♪     あ....そろそろ戻らないと......     お気を付けてお帰り下さい♪』(笑) 深々と頭を下げ、去って行く店員に.....  『あの.....杉浦さん......♪』              (;゜∇゜)?ハイ....??  『お礼したいんで、近々、お誘いしても 宜しいですか?』(笑) 紳士的に振る舞う羊助に、 名前を呼ばれた店員は笑みを浮かべ、 会釈を送って店内へと消えた。  
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