其ノ弐 新たなる仕掛け!

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   『其所から解放するが、演技やったら 即、ぶち殺す!  分かったか!?』  羊助の声は物静かだが、レナは脅威だった。  此の悪魔は、殺すと云ったら本当に殺すであ ろう。レナは其れを、我が身で経験させられて いるが為、素直に頷いた。  『返事は......』             『は....はい......』 屈辱だった。 確かに力の差は歴然で、 あの対決で、レナは死の淵へと叩き落とされた。  今の自分では、此の悪魔に勝てる力は無い!  レナの股に刺さった管を抜き、十字架を下ろ す。拘束を解き、レナは久々の解放感を感じた が、脚には、あの鞭打ちの時、填めさせられた 拘束具を着けられ、腕の手首にも填められた。  衣類は何も認められず全裸のままだった。  レナは泣いた。目隠しは外されて居るが、自 分の惨めさを痛切に感じた。永遠にされてる時 でも、此処まで惨めに為らなかった。  羊助は、レナを裸にして十字架に磔刑とした が、其の体は未だ凌駕していなかった。レナは 其れが不可解だった。屈辱的な言葉で嬲りはす るが、肉体への凌駕はされなかった。  羊助が眠る寝室とした部屋に導かれ、レナは ギコチない歩きで何度か尻を叩かれた。『ぁ... ぁぁ....』然し、其の打擲は躾の類いでは無く、 急かす様な物でもない。部屋に入り、ベッドに 括られて再び自由を奪われた。          『ょ...羊クン.....』 部屋を 出かかった 羊助が振り向き、 レナを見た。      『何で....あたしの事、犯すつもり      なんやろ.......!?』 『........されたいんか?』 レナは、首を振った。 以前の様な、優しい羊助なら抱かれたいと 思って居たが、今の羊助では全くそんな感情 には為れない。然し、全く手を出して来ない羊 助に焦れったさも感じていた。     『....さ、されたくなんかない!     あんたみたいな悪魔....殺されたって    されたくない!』(怒) 『せやったら、殺しながら犯すか♪』(笑)             ( ; ゜Д゜) エッ.....!? ゾ ゾッと、 悪寒が走った。 口許を歪め、醜く笑う羊助の 顔が悪魔に変わり、ベッドに迫る錯覚を見た_ 羊助がコートを放り投げ、インナーのシャツを 脱ぎ、レナの体に掛けた毛布を剥ぐ。ヤバイ....  悪魔を本気モードに焚き付けてしまった!
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