天の川の甘い雫

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食事を終え、空の缶が数本テーブルの上に置かれている。由伸も久しぶりに仕事以外の事に脳内を占領され、ほろ酔いで気持ちよくなっていた。 拓未も頬が赤くなり、体まで赤く染まってきていて、大分酔いが回っているようだった。それでも、まだ七夕の短冊に願いを書いていないことに気が付き、催促してくる。 「なんて書くの? 早く書かないと、七夕終わっちゃうよ」 「拓未は、何書いたんだ?」 筆も定まらないような、波打つ字が書かれた短冊を取り上げる。 「なんて書いたっけな。忘れた、フフ」 笑い酒になってきている。拓未も気が緩み、空きっ腹に喉が渇いていたこともあって、一気に半分ほど飲んだ酒が効いてきているようだった。 ソファにもたれ掛かる拓未を抱き寄せ、額に口づけながら短冊を読み上げた。 「お、嬉しいこと書いてくれてあるね。ずっと一緒に、か」 満足げに見つめ、テーブルに置いてあった笹にくくりつける。 「俺のだけ狡いよ。由伸は? ねえ、教えてよ」 由伸はもうすでに笹に付けてあった。結局は同じようなことを書いていたことに幸せを感じている。 「教えてもいいけど、ちゃんとお願いしたら云うよ」 意地悪く言いながら、拓未を膝の中に入れて後ろから抱き締める。首筋にそっと頬を添えて。 「えぇ? 嫌だな。なんか俺苛められてない?」 「そんなことないよ。可愛いから苛めるなんて、酷いことしないよ」 鼻筋を首に擦りつけながら、僅かに唇を寄せ付ける。熱い体から艶っぽく声が漏れてきた。
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