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「 珪眞さん、 珪眞さん、一緒にゲームしましょう!」
朝起きて、朝食を食べにリビングにきたら、うちのワンコにそう言われた。
ワンコというのは単なるあだ名というかニックネームみたいなもんで、本当の犬ではない。人間だ
ワンコの本当の名前は……秘密だ!いいじゃないか、ワンコ!かわいいぞ
ワンコの場合は俺がワンコと呼ぶと『わんっ』って言って嬉しそうな顔をして、無いはずの尻尾がぶんぶんしてる幻覚が見えるから余計に。
「ワンコ」
「!! わんっ」
ぶんぶん☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆
うん、今日も幻覚が見える。ワンコは今日も元気そうだ、良かった良かった
「食べながら話聞いていいか?」
「もちろんです!」
今日の朝食は味噌汁とご飯、焼き魚、あと昨日の残りのきんぴらごぼうが少し、だった。
素晴らしい朝食だ。うちのワンコはどこに出しても恥ずかしくない立派な子だ。雄だけど。
最初に作ってもらった時とは雲泥の差だ。
そして俺の料理の腕は成長しない。ワンコがいなければ、俺は手料理を諦め毎日コンビニ弁当かカップラーメンであっただろう。
うむ、今日もワンコに感謝感謝m(_ _)m
「 珪眞さん、ゲームっていうのは、VRMMOの新しいゲームで"Virtual World"ってやつです!」
うちのワンコはゲームが好きだ。俺はあんまりやらないが色んなゲームをやっている。らしい
「ばーちゃんワールド?ばーちゃんがいっぱい出てくるゲームか何かか?それにブイアーなんとかも俺は持って無いぞ」
ブイアーなんとかの方は存在は知っている。元々は癌の末期患者やらの終末期の病院で使われた機械だ。
脳波がどうちゃらこうちゃらで、ヘルメットみたいなのを頭につけて、ねっころがれば、架空の空間で、現実と同じような身体で感覚が得られる代物らしい。
終末期の病院から始まって、手足を事故で怪我したりなくした人のリハビリ目的で使われたり。
今では家庭でも、そこまで珍しい物ではなくなっている。昔流行ったというWiiと同じくらいだろうか?10軒に1軒くらいはあったりなかったり・・・
「今回のVirtual Worldってゲームは、今まであんまりゲームをやらなかった人も対象にしたいらしくて、βテストに応募して当選した人には、無料でVRMMO機をくれるんです!」
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