第3章

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 酷く頭が重く、身体も痺れているようで動かない、と感じながらもやっとの思いで瞼を開ければ、至近距離で赤い甲冑を纏ったタイプのバジュラが居て、思わず声を上げてしまった。 「うわぁ!?」  俺の声に驚いたのかバジュラは少し後退し、そのまま回れ右をしてどこかへ飛び立って行ってしまった。  上体を起し周りを見渡せば、そこはクィーンの足元であり、腕には前と変わらず管が繋がっていた。  訳が分からないまま、状況を整理しようとクィーンに声をかける。 「バジュラ、お前が助けてくれたのか?」 『起きたのか。いや、助けたのは私ではない。さっきのあの子だよ』  起きたときに目の前にいた、あのバジュラだったことを知り、悪いことをしたなと少し後悔した。 『水の中に引きずり込まれたようだな。他のバジュラたちにも注意しておいた』  淡々と話すクィーンに、前から思っていたことを投げ掛けた。 「今回のこともだけれど、なぜ俺を助けた?ここにフォールドするときも、あのままでは俺が攻撃を避けられないと判断して連れてきたんだろう?こうして治療というか、生命維持することだって、お前に少なからず負担にはなっているはずだ」  助けてもらう理由が見当たらない、とずっと考えていたことを思い切ってぶつけてみた。  クィーンは何も返事をせず、代わりに手を俺の前に持ってくるとそのまま優しく身体を掴んで持ち上げ、胎内に取り込んだ。 『理由が知りたいのか。ならば逆に問う。なぜお前はあの時私たちを解放した?』  クィーンに質問を返され、俺は腕組をして考える。
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