第3章

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「そうか、これが」 『その石の効果だけでは無いようだが…』 「?」 『いや、また少し休め、人の子よ』 「いい加減、その言い方やめてくれ。何度も言ってるだろう、俺の名前は早乙女アルトだ」 『分かった分かった』  そう返事しながらいつも呼び方は変えないので、わざとだなと半分諦めてもいた。  身体を横たえると、やはり本調子でないためかすぐに睡魔に襲われる。 『身体が変わってしまったことを、恨む日が来るかもしれない。それがただ、私には怖い』  クィーンがそう溢しているのを、夢現で聞いたような気がした。  それが夢なのか現実なのか、俺には分からなくなっていた。  バジュラに助けられてからは水際で水浴びする程度にし、身体が衰えているのも痛感していたので走り込みや腕立て伏せなどをして少しも体力向上に努めた。  時折他に人が居ないか、何か帰る方法は無いかと周辺を探査をしてみたけれど、広大な惑星に人の居た気配はなく、帰れるのだろうかと不安ばかりが募っていった。
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