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「嫌だ、眠りたくないっ!」
『なぜだ?』
「夢を…見るから。頼む、夢を見ないようにしてくれ」
『私にはそこまでの力はない』
クィーンの言葉を夢うつつの状態で、遠くで聞いたような気がした。
シェリルが笑ってそばに居てくれる幸せに充ち溢れた夢は、覚めれば夢だったと現実とのギャップに悲しくなり、彼女が消えてしまうような苦しい夢は本当のことなのだろうかと胸が押し潰される。
ここに来てからの夢は、俺にとって悪夢でしかなかった。
せめて夢の中でも会いたい、なんて今の俺には少しも思えなくて、コントロールできるのであればシェリルの居ない夢を見たかった。
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