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ベータ版へ、ようこそ
話は1年以上前に遡る。
俺に1通のメールが届いた。
「β版も残り1ヶ月。β版を始めて、特典をゲットしよう!」
これは、惑星ゲームと言われる、国も開発に参加している新感覚のリアル体感型のアトラクションの宣伝だ。
今から50年前に、人間が生きていける環境が整った惑星が発見された。
その当時はテレビからラジオまで、ほぼ全てがこの話題で持ちきりで、50年経った今でも当時の映像はちょくちょくテレビに流れている。
人類は第2の地球として、その惑星を整備し始めた。
だけど、整備が進むにつれ、ある問題が発生する。
地球ではあり得ない大きさと力を持った生物がわんさか現れ始めた。
まさに怪物、モンスターだ。
始めの頃は、各国の軍がモンスターを鎮圧していったが、倒しても倒してもモンスターは増えるばかり。
各国の軍が頭を悩ませる中、一つの変化が起こった。
歩兵として前線に立っていた兵士たちの運動能力が飛躍的に上がっていた。
それは、人間としてのレベルを遥かに凌駕する程に。
原因を追求する中、人類はある結論に達する。
惑星でモンスターを殺すと、身体能力が向上することに。実はモンスターの中には地球上にいた生物の変異体も存在した。
生きる為に他の生物を食べることで、変化したらしい。
食物連鎖、弱肉強食。
まさにこの2つを投影した惑星だ。
人類は、この変化を人類の進化として、望む者全てにその恩恵が受けられるように、環境の整備を行った。
その方法が惑星ゲームだ。
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