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「……あ」
と、二人の間にふわりとほのかな光が舞い降りて。秋月の肩口に舞い降りた。
張り詰めていた空気がふっと緩む。
「……ほたるだ」
肩に止まったそれが秋月と夏目の顔をほのかに照らし出す。つ、と舞い上がった光をふたり、目で追った。
夏目が秋月の肩にそっと手を置く。
「俺、秋月さんのそばにいますから……どこにも、行きませんから」
顔を寄せて落とされた言葉に、秋月が微笑んだ。
「……ありがとう」
消えてはまた灯る淡い光の乱舞を、ふたりは無言で見詰めていた。
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>第5話 文月 に続く
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