ブサイク天使と同棲始めました

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「地球にログインした形跡があるが、どこに行ったか解らない。半月前に捜索中の天使の情報から、日本にいることが判明したが、追跡者たちを煙に巻いてしまった。新たな情報はまだない」 「じゃあ、探す範囲は日本列島全部ってこと?」 「そうなるが___」 「範囲が広過ぎだよ。日本の中でかくれんぼをしているようなもんでしょ? 絶対、そんなの見つかりっこないよ」 「一応、指令部もヤマを張っているらしい。それゆえ、俺がこの地に派遣されたのだ。ファーザーは地球びいきな所があって、今回行方不明になる前にも度々、地球に降りて来ている。その都度、発見された土地を照らし合わせて、今回の捜査網が張られたのだ」  地球びいきって、城の生活が退屈で、城下町にお忍びで降りて来る殿じゃあるまいし。 「しかも、更に厄介なことがある」  天使はタブレットを操作し、新たな写真を続けて私に見せた。ご老人の写真に続いて、2枚目はナイスミドルな英国紳士風、3枚目は筋肉隆々のマッチョな青年、4枚目は金髪のミスユニバースの代表になれそうな絶世の美女、5枚目はすらりと背の高いモデルのような美少年、最後の写真は、愛らしい笑顔をした子供だ。
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