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「いいよ、鈴木くん。
佐々くんの面倒は僕が見るから」
慌てて立ち上がった鈴木くんを制すると、おそるおそる聞いてきた。
「……その。
蔵田課長と佐々さんって、もしかして」
「ああ。
僕たちは付き合ってるよ」
……嘘ー!?
……いつから!?
……なんでー!?
そんな声が飛び交ってるが、無視して宴会場を出る。
ナルはそんな騒ぎにも気付かないほど、ぼーっとしてる。
「くらたかちょー?
いいんですか……?」
「いいよ、別に」
とろんとした目で聞いてきたナルにちゅっと口づけを落とすと、嬉しそうに笑って頬をすり寄せてきた。
部屋に戻り、ナルに水を飲ませる。
同室の、十ほど年上の三浦課長はほかの麻雀好きの社員と徹マンのはずだし、第一、さっきのあれで部屋に戻る勇気があるとは思えない。
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