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「マジでやべえ。ぜってえ直人に殴られるな。手ぇださねえっつったのに」
「とし、ちゃん?」
天を仰いでいた俊ちゃんがまた視線をこっちに戻してきた。
その瞳は凄く真剣で力強くて。
またそこから目を離せなくなる。
「俺、本気でいっていい?」
「なに、言ってんの? 俊ちゃんはモテるし、あたしなんかに構わなくても、より取り見取りじゃん」
「わかってねえな。好きな子から想われなきゃ、どんだけモテても意味ねえんだよ」
それは、わかるけど。
「で、でも! 彼女いるんでしょ?」
「別れる」
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