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「陽菜、このまま聞いて」
俊ちゃんの胸にあたしの耳があたっているから、やさしく言った声が胸を通して聴こえてきて、胸がきゅっと締め付けられる。
この位置って、陵にいつも抱き締められている時と同じだけれど、なんだか凄く不思議な気分。
だって、陵の胸じゃなくても落ち着くんだもん。
これって、ただ単にあたしがこの位置が好きだからだよね?
俊ちゃんに特別な感情を抱いてるわけじゃないよね?
そう思うと、あたしの鼓動がどきどきと勢い良く走り始めた。
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