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「おーい！ 俊哉も陽菜も聞いてんのか？」
あたしたちの返事もないし降りても来ないからか、直ちゃんが部屋へ入ってきた。
「あ」
顔を上げたとき、直ちゃんと視線がぶつかる。
すぐに俯いたけれど、歪めていた顔を見られたんだと思う。
「陽菜、どうした？」
そう言って下から顔を覗き込んできた。
「なんでも、ないよ」
俊ちゃんと直ちゃんの言い争いをもう見たくなかった。
「そっか」
直ちゃんもちょっぴり不審がっていたけれど、あたしの意思を尊重してくれたんだと思う。
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