第4章 夢と現実

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第4章 夢と現実

「なんで綺羅はそんなに自由でいられるの?」 椿姫が問う。 それに綺羅は空を見上げて言う。 「俺は自由じゃないよ。でもがむしゃらに自由を追いかけてる。」 「私には分からないや。とっくの昔に諦めちゃったから。」 「なんで?」 「私が龍だから。」 「じゃあ。俺がお前の自由を取り戻してやる。奪われたなら、奪い返せ!ってな。」 この人といると元気が出てくる。 「よし。戻るか。」 「えっ。」 なぜ戻るのか。綺羅がいじめの標的になってしまうかもしれないのに。 「なんで?」 綺羅に問う すると悲しそうな顔で言った。 「夢の現実は違うんだ。だからこそ、現実と向き合わなきゃいけない。 そんな世界を創った神様はいじわるだよな。」 綺羅は立ち上がり歩き出した。そのあとを椿姫は追いかけた。 「それじゃあ、綺羅が最初に壊れちゃうよ。」 と呟いた。
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