ギャンブラー綺譚

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一着ナツキララ ハナ 二着モーソーコンテスト ハナ 三着エツランアップ 「うおーーーーっ」 僕は信じられないくらい、大声を上げて、恥ずかしさなど微塵も無く、ガッツポーズした。 「やっっっっっったぁーっ」 嬉しかった、こんな嬉しい事は生まれて初めてだった。 「ナツミーっ」 そして驚くべき事にナツミの配当金は単勝で136倍の万馬券となった、僕は最初に買っていた1000円の当たり馬券を握り締めた。 そして、ナツミの行く末に、わずかに光明を感じて、ギャンブル神に感謝した。 「全く世話が焼けるわい」 「言ったこと理解しておらんから、ヒヤヒヤするんじゃよ、ことギャンブルなら百戦常勝と言ったじゃろ、ギャンブルならな、つまり、勝負が始まる前から勝ちが分かっておったら、そりゃもうギャンブルとは言わんだろう」 「まぁ、これであの若いのも、充分堪能したじゃろて、これぞギャンブルの醍醐味じゃ、フォッ、フォッ、フォッ」
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